多様な知的活動を
支える「知能の核」とは
人はよく、自分は国語は得意だけど数学は苦手だ、というように考えるが、例外はあるものの、実際にはどちらかの能力が生まれつき高ければ、もう一方の能力も高いことが多い。
知能という構成概念は、多様な認知テストに共通する要素をとらえたものであり、そのためにしばしば「一般認知(general cognitive)能力」、あるいは単に「g」と呼ばれる(注1)。「知能テスト」はたいてい、十数種類の言語テストと非言語テストで構成され、その総合点がIQスコアで表される。
IQとは「知能指数(intelligent quotient)」という、いまでは時代遅れの概念の略語である。
知能の研究者の大多数は、知能の核とは「推論し、計画し、問題を解決し、抽象的に考え、複雑な考えを理解し、すばやく学び、経験から学ぶ」能力だと考えている(注2)。知能は科学的にも社会学的にも重要であり、科学的には、脳の働きを反映している。
注1 チャールズ・スピアマンによって最初に定義された。以下を参照されたい。’General Intelligence, Objectively Determined and Measured’, American Journal of Psychology, 15 (1904) :201-92. 知能については何十冊も著作があるが、とくにわかりやすい最近の著作は以下である。Stuart Ritchie, Intelligence : All at Matters (Hod-der & Stoughton, 2015).
注2 Linda S. Gottfredson, ‘Mainstream Science on Intelligence : An Editorial with 52 Signatories,History, and Bibliography’, Intelli-gence, 24 (1994) : 13-23. doi : 10.1016/S0160-2896(97) 90011-8.







