図1-1 マクドナルドを「マクド」と呼ぶ範囲同書より転載 拡大画像表示

 関西で「マクド」が使われる理由として、アクセントによる仮説を紹介しよう。関西の若者言葉では、省略語は2拍目にアクセントが来ることが多い。「ミスド」や「ファミマ」、「ユニバ」といった3拍の省略語は、関西では「低高低」のアクセントで発音される。

 言語学者の橋本礼子は、「『マック』では、京阪式アクセントの『低高低』を当てはめようとすると2拍目が『ッ』となってしまい聞こえない拍となるので、関西地方ではあまり好まれなかったのかもしれませんね」と推測する。

 橋本の言う「京阪式アクセント」とは、東京式と並ぶ日本語の主要なアクセント類型で、近畿や四国において使用される(図1-2)

 京阪式アクセントが理由なのだとすれば、関西だけでも西日本全体でもなく、「近畿と四国」で「マクド」が使われることも納得がいく。

図1-2 日本語のアクセント同書より転載 拡大画像表示