背景には、機能性を重視した服が浸透したこともあるでしょう。ユニクロの吸水速乾服(エアリズム)や、ワークマンの空調服が人気となり定着しました。熱中症の危険性が広く認識されたことから、キャストが「夢の演出より現実」を優先できるようになったのです。
水分補給、日傘、空調服のいずれも、SNSでは「働く側が我慢する必要ない」とコメントされるなど、キャストの暑さ対策には好意的な反応です。
人手不足、時代の要請…
「キャスト志向」にならざるを得ない
筆者は東京ディズニーランドが開業した1983年から数えきれないほどパークに足を運んでいますが、以前はこうした光景は見られませんでした。猛暑・酷暑ではなかったこともありますが、最大の理由は、両パークの運営企業オリエンタルランドが、人手不足や時代の要請で「キャスト志向」にならざるを得ないからだと考えます。
昔の東京ディズニーは、世界観の維持が最優先だったのと比べると、隔世の感があります。キャストは20代がほとんどで、一部を兼業主婦パートが支えていました。しかし現在は若者や主婦パートが減り、60代のシニアキャストも増え、従業員を守る姿勢に変わってきています。そうしたキャスト志向は、「ディズニールック」にも表れています。
厳し過ぎると弊害になる?
「ディズニールック」も一部見直していた
東京ディズニーリゾートでは、ゲストに好感を持ってもらう身だしなみ「ディズニールック」を定めています。髪型や髪色、メイク、ひげ、つめ、コンタクトレンズ・メガネ、入れ墨に基準があり、働く施設や職種の区別なく、全キャストが守らなければいけないものです。
例えばつめは、指の先端より3ミリを超えてはならず、マニキュアやジェルネイルをする場合は単色のみ。極端なラメやパールが入ったもの、デザイン性が高いものは認められません。つけ爪も不可。
また、ひげは口周りもアゴも伸ばすことは一切認められていません。一方、入れ墨(タトゥー)は「いかなる場所でも見えてはいけません」と書かれていますが、それ自体が禁じられているわけではありません。
髪型や髪色はイラストでNG例が示されています。
《いつも手入れの行き届いた、清潔感がある自然なヘアスタイルにしましょう。お辞儀をしたときや、風が吹いたときなどでも、髪で顔が隠れないように整えておきます。》とディズニールックでは書かれています。拡大画像表示
髪色についても同様に、OKとNGが示されています。拡大画像表示







