低価格やポイント還元率だけじゃない
困った時に頼れる店になれるか?

 よく、「家電は10年が買い替えの目安」などと聞くが、それはメーカーが定めた交換・修理に必要な部品の保有期間からきている(10年より短いものもある)。筆者もこれまでエアコンや冷蔵庫、食洗器といった家電の修理を経験した。テレビのアンテナの調子が悪く、購入した量販店に調整を依頼したことも数回ある。

 ドライヤーや電子レンジのように「壊れたから買い替える」手ごろな価格帯の家電ばかりではなく、高額な家電になればなるほど「買い替えではなく修理で済むなら」と考えるものだ。また、最近はネットにつながる「IoT家電」も増えており、設定に手間がかかるケースもある。高齢化が進むほど、「家電を売っておしまい」ではなく、アフターケアやトラブル時の対応まで気軽に頼めることが重要になる。

 もし、量販店で購入した家電の調子が悪くなった時、そのトラブル対応がスムーズに行われれば、それは大きなプラスイメージになる。数年後の買い替え時に、「○○店はすぐに対応してくれて親切だった」と思い出せば、またその店で買おうと考える。

 価格の安さやポイント還元率の高さを競うのもいいが、昔風に言えば「御用聞き」、今どきなら「コンシェルジュ」としてのアフターサービス体制を整えることが、顧客の囲い込みにつながるはずだ。

流行りモノが集まる
ワクワク感に期待したい

 改めて池袋の家電量販店を回っていると、さまざまなトレンドが見える。夏休みシーズンなので、水中撮影可能なスマホの防水ケースや、アウトドア撮影にぴったりのアクションカメラ群が売り場でフォーカスされている。

 また、キャラクターつながりだろうか、愛らしい家庭用ペットロボットたちの姿も目立った。なるほどと思ったのが、モバイルバッテリー携行用の耐火ケース。モバイルバッテリーの発火事故が相次いでいるが、耐火ケースに入れて持ち歩くことで、万が一発火しても延焼を抑える効果が期待できるようだ。旅行前にぜひ買っておきたい商品だろう。

「シン家電の街祭り」の熱狂が鎮まった後、誰が勝者となるのか――。買い物の楽しみは、安さだけではないはずだ。宝物探しのようなワクワク感が人を惹きつけ、口コミが客を呼び込む。今はヨドバシに注目が集まっているが、ライバル店を含め、ワクワクできる売り場づくりに大いに期待したい。

松崎のり子プロフィール