スーパーは「食材を売る店」から「売り場全体で収益を設計する店」へ

 1980年代後半、POS(販売時点情報管理)データの普及によって、それまで日配部門の一カテゴリーに過ぎなかった総菜の収益性が「見える化」され、1つの独立した「総菜部門」が誕生した。

 それから約40年。今起きている「即食革命」は、そのPOSが生み出した部門の壁すらも取り払おうとしている。

 青果、水産、畜産、ベーカリー、日配が、それぞれの強みを生かした即食商品を展開し、「すぐに食べられる」という共通の生活テーマのもとで売り場全体を再構築する――。

「どの部門で利益を上げるか」という部分最適の発想から、「店舗全体として、いかに1坪あたりの粗利を最大化するか」という全体最適への完全なシフトである。

「即食」の本質は、単なる商品カテゴリーではない。スーパーは商品を売るだけでなく、「今日の食卓」を提案する場へと変わり始めている。その象徴が、「即食」なのである。