Photo:Cheng Xin/gettyimages
シンガポールを上回った香港
2026年7月、日本経済新聞が「富裕層の資産それでも香港へ」という記事で、域外富裕層らの資産管理残高で、香港は2025年に前年比11%増の約2兆9500億ドル(約480兆円)に達し、スイスを抜いて初の世界首位に立ったと報じた。
UBSやジェーン・ストリートといった欧米金融大手が香港展開に前のめりになり、在香港米国商工会議所の調査では、会員企業の74%が「国安法の悪影響はない」と答えた。法の支配に疑念があるとする回答は、2022年の48%から6%へと激減している。
国際金融センターの実力を測るGFCI(世界金融センター指数)でも、2025年9月版で香港は世界3位を維持し、4位のシンガポールを上回っている。
この数字だけを見れば、「一国二制度を破棄して没落したはずの香港が復活した」と見えてもおかしくない。
ここには見るべきポイントが三つある。一つめは、自由を奪われたはずの香港に、なぜこれほどマネーが集まるのか。二つめは、そのマネーは一体どこから何のために集まったのか。そして三つめが、「この活況は香港が国際金融センターとして復活したことを意味するのか」ということだ。
実際の香港はそれほど強くなく、日経の記事でも「香港の『復活』は中国の弱さの裏返しでもある」と述べている。では、それはいったいどういうことなのか。
香港復活は「本物」
GFCI 38で香港は764点で、ニューヨーク、ロンドンに次ぐ3位だ。シンガポールを含めた上位4都市がわずか1ポイント差にひしめく接戦である。
https://www.zyen.com/documents/4167/GFCI_38_Report_2025.09.25_v1.0.pdf
香港は、フィンテックで世界1位、保険でも首位であり、運用資産残高は35.1兆香港ドル(約730兆円)に達している。前年比13%増、純資金流入は81%増という勢いである。







