「医療機関で検査を受けたとしても、徐々に落ちる体調の衰えや、持病の状態の緩やかな変化などは捉えにくいことがあります。継続してライフログを取り続けることで、体調の“変化”に気づくきっかけになります。例えば、睡眠時間が短くなった。活動量が落ちてきた。心拍数の傾向が変わった。そうした小さな変化を連続した記録で確認できることが、スマートウォッチの特徴です。ただし、記録は診断の代わりになりませんので、変化が気になる際は医療機関に相談してください」(以下同、栗原氏)
このように最近のスマートウォッチでは、本人の同意に基づき異常の兆候を検知して家族に通知する機能や、強い衝撃を検知して応答がない場合に緊急通知を行う「転倒検知」、服薬忘れを防ぐリマインダー機能など、離れて暮らす家族にとっても心強い見守り機能を搭載した機種が登場している。
高齢者がスマートウォッチを
使わなくなる意外な理由
そんなスマートウォッチ選びで注意したいのが、「軽量で小さいモデル=高齢者向け」とは限らない点だ。
「手首が細い人は、軽くて小さいスマートウォッチを選びがちです。しかし、画面が小さすぎると文字が読みにくく、操作しづらい場合があります。また、本体の背面が肌に密着せず、心拍などを測る光学式センサーの読み取り精度が悪くなることもあります。購入時は家族も同行して、バンドなども含めて実際に店頭で着けてみて、操作性や装着感を試すとよいでしょう」
また、スマートウォッチ導入で最も多い失敗は、「続かない」ことである。
実際、使い始めても継続できず、利用をやめてしまうケースは少なくない。高齢者がスマートウォッチを継続して使うために、とくに注意が必要なのが、「充電」だ。2022年の調査「ウェアラブルデバイス認知者1000名にきく、利用実態・意向調査」(株式会社マクロミル調べ)によると、スマートウォッチ保有者の不満点の1位は、「操作」や「着け心地」ではなく、「充電の減りが早い/すぐに充電が必要」だった。
「従来の腕時計に慣れた高齢者は、スマートウォッチの充電を忘れてしまうことがあります。ただ、だからといってバッテリー容量の大きい機種を選ぶ必要はありません。むしろこまめに毎日、充電する習慣を付けた方がよく、スマートウォッチを設定するタイミングで、“入浴時、脱衣所に入るときに充電器にセットする”といった普段の利用手順を決めたり環境を整えたりしておくことがおすすめです」







