国交省と鉄道・運輸機構が
示した3つのルート案

 北陸新幹線の延伸ルートは「小浜・京都ルート」「小浜・舞鶴・京都ルート」「米原ルート」の3案を比較検討した結果、2017年3月に「小浜・京都ルート」を選定した経緯がある。ただし、これは大まかな経由地を決めたもので、実際の建設ルートが確定したものではない。

 着工の前提となる環境アセスメントの対象事業実施区域は帯状に示されており、騒音、自然環境、鳥獣保護、公共施設など周辺環境への影響を広く評価し、着工ルートを絞り込む。アセスは2019年に始まり、金沢~敦賀間開業後すぐ(当初予定では2023年)の着工を目指していたが、前述のように京都市などの反対でアセスが完了しなかったため実現しなかった。

環境アセスメントの対象事業実施区域(京都府)環境アセスメントの対象事業実施区域(京都府)(鉄道・運輸機構資料より) 拡大画像表示

 整備主体の鉄道・運輸機構は2023年度から「北陸新幹線事業推進調査」として、従来は工事実施計画認可後に行っていた調査を前倒して実施し、地元の理解を求めた。しかし、2024年に当選した京都市の松井孝治市長は「市民の理解を得なければ市長としての職責は果たせない」として、同意にはさらなる説明が必要との考えを示した。

 議論が膠着状態に陥った2024年10月、国交省と鉄道・運輸機構は京都駅の詳細位置と周辺ルート案を公表。東海道新幹線京都駅とホームが直角に交わる「南北案」、並行する「東西案」、市中心部を避けた「桂川案」の3案について、それぞれ利便性と課題、工期が示された。

ルート案の比較ルート案の比較(国土交通省説明資料より) 拡大画像表示
駅設計の比較駅設計の比較(国土交通省設置資料より) 拡大画像表示