1位になったチーム以外は、「自分たちが8チームのなかで相対的にどの程度の実力だったのか」を正確に知ることができないため、チームの強化方針を検討する目的としてはリーグ戦方式が適切といえよう。
しかし、実はリーグ戦方式も「測定の確からしさ」という点では万能ではない。先の例では「真の順位」が上位のチームは必ず下位のチームに勝つという仮定をおいているが、これはかなり強い仮定である。現実のスポーツの対戦を見てみると、実力下位と目されたチームが上位チームを負かす「番狂わせ」が多数発生している。このことが影響して、リーグ戦の結果が「真の順位」と一致しないケースが出てくることは容易に想像がつく。
対戦を重ねれば
実力差まで数値化できる
そこで、たとえば8チームについて、総当たりで一度限りではなく、10回の対戦を行うことを考えてみよう。対戦の数は10倍になるが、その分、得られる情報もはるかに増える。
そして、それぞれのチームに仮定されるものは「真の順位」ではなく「真の実力」の値であり、たとえば「1位チーム=6」「2位チーム=4」「3位チーム=2」「4位チーム=1」のように、1位チームから順に大きな値をとるが、その間隔は異なるという仮定をおいてみよう。
この仮定はたとえば、8チームのリーグ戦が何年かにわたって行われており、その試合内容や戦績全般を考慮に入れた場合での、全体的なチームの状態を「平均的な強さのチームであれば0」となるような尺度(編集部注/測定対象と測定結果の数値との対応関係をルール化したもの)で表している数値と考えればよい。
また「真の実力」の尺度値を考える際、尺度の真ん中を表す値を0とし、「真ん中以下の場合はマイナスの値」と考えることにしよう。これにより、「真の順位」のような相対的比較の指標ではなく、「平均的な戦力のチームは0となる」という絶対的な意味をもった指標で「強さ」を評価することが可能となる。







