リアルすぎて後味悪い…JAL・ANAが異例の動画で警告した「ヤバすぎる乗客」の実態【航空カスハラ】写真はイメージです Photo:PIXTA

この夏、飛行機に乗る人も乗らない人も見たほうがいい動画がある。航空業界が一丸となって制作した、「カスタマーハラスメント対応周知動画」だ。驚きの内容を解説する。(航空ジャーナリスト 北島幸司)

航空業界がカスハラに怒り心頭!
「異例」動画の中身とは?

「バカ」「あほ」「辞めた方がいい」「SNSに顔をさらすぞ」「俺は特別な客だぞ」「責任者を呼べ」「何時間でもここで待つ」――もし、こんな暴言を客室乗務員(CA)や空港のグランドスタッフが浴びていると知ったら、多くの人は驚くだろう。しかしANAやJALを筆頭に、航空の現場では日々、実際に起きている。

 今般、エアライン19社で構成する定期航空協会は「カスタマーハラスメント対応周知動画」を制作、公開した。カスハラの実態を広く知ってもらう、航空業界で初となる動画だ。今、社会へ最も伝えたかったメッセージとは何か。

 動画は、「次のような行為はカスタマーハラスメントに該当する可能性があります」という言葉でスタート。まず、9つの項目が紹介される。

リアルすぎて後味悪い…JAL・ANAが異例の動画で警告した「ヤバすぎる乗客」の実態【航空カスハラ】定期航空協会「カスタマーハラスメント対応周知動画」9項目
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 9項目をそれぞれブレイクダウンし、具体的にどのような行為かを紹介していくのが動画の流れだ。

 例えば(3)「暴言・大声・侮辱・差別・誹謗中傷」では、「バカ」「あほ」「辞めた方がいい」「女のくせに」「男の上司を出せ」といった酷い言葉が次々と出てくる。

(5)の「脅威を感じさせる言動」では、スマホを向けながら「撮影している」「SNSに投稿するぞ」や、「死ね」「ぶっ殺す」「仕事をできなくさせてやる」などと、完全な脅迫、犯罪となる言葉が連発される。

 内容が濃く、書ききれないので詳しくは動画を見てほしい。この記事末で一部画像も紹介している。1分強の動画は最後まで淡々とした雰囲気で進むが、内容は決して穏やかなものではない。「これほど酷いカスハラが航空の現場では起きているのか……」と、恐らく多くの人が後味の悪い印象さえ持つだろう。

 では、なぜここまで踏み込んだ動画を制作したのか。まず、JALに話を聞いてみた。