発売当初から
「木の弁当箱」を続けるワケ
意外に知られていないが、シウマイ弁当のおかずは発売から2003年ごろまで、頻繁に入れ替えられてきた。
当初はブリの照り焼きが入っていたり、鶏の唐揚げがエビフライになってから再び戻ったり――といった具合に、試行錯誤が繰り返されてきたのだ。「ほかにもかまぼこを少し厚めにするなど、いろいろと変えていって、現在の最適なバランスにたどり着きました」と高井氏は説明する。
20年以上、おかずのラインナップは基本的に変わっていない Photo by M.F.
試行錯誤が行われてきた背景には、崎陽軒ならではの体制がある。
製造、販売、物流を全て自社で手がける会社であり、直営店の販売員が客の声を直接吸い上げて、開発に生かすことができる仕組みがあるからだ。期間限定商品を販売した後には販売員アンケートを実施し、客の反応を商品開発に反映する活動も今なお続いている。
2003年以降はシウマイ弁当の基本的な中身を固定。おかずに関して、シウマイとタケノコ煮は発売当初からの定番で、変化してきたのは主に魚や揚げ物などだ。22年8月、一時的に原料が入手困難になった際は、マグロの漬け焼きを鮭の塩焼きに切り替えたこともあったが、その後は元のマグロに戻して販売を続けている。
シウマイ弁当のもう一つの特徴が、掛け紙のデザインだ。
初代は横浜の海の波間を飛ぶカモメを描いた静かな図柄だったが、代を重ねるごとに横浜の街並みが描き込まれるようになった。かつては横浜マリンタワーが最も高い建物として描かれていたが、現在は横浜ランドマークタワーが登場するなど、掛け紙は横浜の風景の移り変わりを映す記録にもなっている。







