原価の考え方

 原価マネジメントでは、原価を改善させることで企業の利益を創出します。原価の本質を捉え、業務と原価を対にして現在の業務を改善しなければなりません。ここでは原価マネジメントを行う上で必要な原価とは何かについて解説します。

 まず、原価とは何でしょうか。販売店に行くと商品に値札があり、売値(販売価格)が表示されています(下図)。

商品の原価は?商品の原価は?(筆者作成)


 原価とは、売値から利益を引いたものでしょうか。利益額が必要なのに、これでは利益がすぐには分かりません。では、原価はかかった費用のことでしょうか。そうです。商品を製造したり、販売したり、かかったりした費用が原価なのです。

 原価が分かれば利益=売値-原価で利益が出ます。市場経済なので、商品の付加価値が同一であれば、売値は市場が決めます。利益を増やすには、原価を低減する必要があります。あるいは、付加価値を上げて、高い売値を受け入れてもらえる商品にします。これも利益が増大します。

 原価マネジメントとは、利益を増大させるために、売値(商品価値)と原価を作り上げていく業務です。

 企業の仕事は、利益を増大させたり、商品価値を高めたりすることです。しかし、残念ながら仕事と原価(あるいは付加価値)の関係を自覚しながら仕事をこなしている人は少数です。さまざまな部署があり、それらの部署ごとにさまざまな仕事がありますが、各々の仕事における原価は計上していません。そのため、原価について明確に分かっている人はまずいません。