約40年前の「シティターボII」の
強烈な個性とは

 ベースとなった「シティ」(1981年)は、コンパクトでありながら全高を引き上げ、十分な室内空間を確保する「トールボーイデザイン」という斬新なスタイルを採用。イギリスのバンド「マッドネス」が「ホンダ、ホンダ……」と歌うCMも話題になり、クルマも大ヒットした。

ホンダの小型EV「スーパーワン」はなぜ売れた?40年前の名車「シティターボII」のDNAを継ぐ強烈な加速感ホンダ「シティ」 (出典:ホンダ)
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 しかもホンダは、シティのラゲッジスペースにすっぽり収まる原付バイクの「モトコンポ」も同時発売。シティにモトコンポを積み込んで遠くに出かけ、旅先ではバイクを楽しむという新しいライフスタイルを提案し、これも消費者に支持された。

 さらに、ホンダはシティ登場の翌年、コンパクトカーながら100馬力の1.2Lターボエンジンを搭載したシティターボを投入。当時はまだ、シティのようなコンパクトカーにターボを搭載する例は珍しかった。

ホンダの小型EV「スーパーワン」はなぜ売れた?40年前の名車「シティターボII」のDNAを継ぐ強烈な加速感ホンダ「シティターボ」(出典:ホンダ)
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 このクルマが若者に支持されたことで、ホンダはさらに異例の手を打った。

 シティターボの発売翌年に、エンジンを強化する「インタークーラー付きターボ」を採用し、110馬力を実現したシティターボII(通称:ブルドッグ)を世に送り出したのだ。

ホンダの小型EV「スーパーワン」はなぜ売れた?40年前の名車「シティターボII」のDNAを継ぐ強烈な加速感ホンダ「シティターボII」 (出典:ホンダ)
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 シティターボIIは、シティとは似つかない大きく張り出したブリスターフェンダーと、そこに収まる大径タイヤ、ボンネットいっぱいに広がるビッグパワーバルジなど、過激なデザインを積極的に取り入れた。ホンダのエンブレムを横に追いやるほど大きなグリルのエアインテークも印象的だった。

 その走りは、元祖シティや先代ターボとは比べ物にならないほど強烈だった。

 筆者はシティターボIIを所有したことはなく、あくまで試乗した経験しかない。だが、ターボが効き始めてからの鋭い加速は魅力的であるものの、慣れるまでは爽快感を通り越して軽く恐怖を感じたのをよく覚えている。

 1980年代のターボエンジンは、回転数が一定の水準に達した途端、急激に爆発的なパワーを発揮する仕様(通称“ドッカンターボ”)が主流だったためだ。

 また、シティターボIIは元祖シティの仕様を受け継いで全高が高く、その分だけ重心も高かった。もちろん通常の走行では問題ない範囲だが、シティターボIIを使用したサーキットレース(ワンメイクレース)では、スピン・横転するクルマが続出したこともある。