未上場企業やスタートアップについては別途、ベンチャーキャピタルや成長ファンドを通じて資金を供給し、上場企業については増資、社債、M&Aなども含めて資本市場から成長資金を調達しやすくする。
「企業を発見する→企業価値を評価する→投資家が資金を出す→企業が成長投資を行う」という流れまでつくって初めて、成長戦略と金融市場がつながる。
政策を「成果」で評価する
従来の産業政策は、「いくら予算を付けたか」「何社を支援したか」で評価されがちだった。
しかし、本来問うべきなのは、その政策が民間投資を呼び込み、生産能力を増やし、輸出や雇用、賃金、生産性をどれだけ向上させたかである。
政府は17分野ごとに、民間投資額、研究開発費、国内設備投資、輸出、雇用、賃金、生産性などを毎年開示する。
指数の値動きだけで政策の成否を判断することはできない。株価は金融環境や市場心理、企業固有の要因によっても動くからである。
しかし、株価、設備投資、売り上げ、輸出、賃金を同時に見れば、政策が実体経済の成長につながっているかを検証できる。
J-Tech 17が必要なのは、貯蓄に偏っていた日本のカネを日本株へ向けるためだけではない。むしろ重要なのは、海外投資家に日本の成長分野をわかりやすく示すことである。
海外の投資家から見た日本市場は、依然として自動車、銀行、商社、電機、機械といった従来型の業種分類で語られることが多い。
だが、日本には半導体製造装置、素材、産業用ロボット、光通信、量子、宇宙、防衛、創薬、造船、ゲーム、アニメなど、世界的な競争力を持つ企業や技術が多数存在する。
それらが個別企業として点在しているため、「日本の次の成長」という一つの投資テーマとして見えにくくなっている。
J-Tech 17を海外向けにも発信し、英語の資料、指数、ETF、企業説明会を整備すれば、日本の成長戦略そのものを国際的な投資テーマとして理解してもらうきっかけになる可能性がある。
日本がどの分野に長期投資し、どのような需要を政府調達や規制改革によってつくり、どの市場を世界で獲得しようとしているのかを明確にするのである。政策の予見可能性が高まれば、企業は投資しやすくなり、国内外の投資家も長期資金を出しやすくなる。







