マーケティングやITシステムの開発、セキュリティーシステム体制の構築、金融や経済の分析、あるいは音楽や文学など、専門技能やセンスを持った人材はニーズがある。海外のように、日本でも必要に応じてこれらの能力を持つ人材と期間限定で契約し、プロジェクトを推進するケースは当たり前になりつつある。
AI分野の成長に伴って、そうした変化は加速するだろう。定例業務やマニュアル化が可能な作業は、急速にAI、あるいはAIを搭載したロボットに代替されるようになる。
ただ、全てをAIに任せられるわけではない。人間は経験を重ねて物事に習熟すると、言葉にはできない業務やビジネスの勘所を把握できるようになる。経験値やセンスが問われる専門業務、特にクリティカルな意思決定をAIに任せることは危険だ。そうした分野こそ、専門家の実力が求められる。
日本の労働市場の流動性は今後、高まることが予想される。働き方は、過去とはかなり違ったものになると覚悟したほうがいい。人生100年時代を迎えて、個人は自分の強み、専門性を磨くことに集中すべきだ。
定年の廃止に踏み切る企業が増え始めている事実。これは、企業から個人に対して専門性の向上と、その発揮への要請が一段と高まっていることの表れである。この変化に対応できないビジネスパーソンは、次第に取り残されてしまうだろう。








