「格・鍛・純」を掲げた新デザイン構想
二つ目の驚きは、デザインだ。
「トライトン」はもとより、「アウトランダー」「デリカD:5」「デリカミニ」など、一連の三菱自デザインとは雰囲気がだいぶ違う。
新型パジェロの商品コンセプトは、「First-Class & All-rounder CHARISMA」。
このCHARISMA(カリスマ)を具現化するために、デザインキーワードを「格・鍛・純」とした。
順に見ていくと、「格」は三菱自のクルマが持つべき個性「パーソナリティー」を表現すること。つまり、自信、大胆さ、寛容さ。
「鍛」は、三菱自が持つ高い走破性、動力性能を示す力強さ、たくましさ。
そして、「純」は象徴的な明確さと本物感を指す。
これらを実現するために、トライトンと比べてドライバーのアイポイントを上げ、圧倒的な見晴らしの良さを狙っている。
ボディ形状ではトライトンと比べてAピラーの角度とボディサイドの角度を立てることで堂々としたスタンスに。
象徴的なフロントグリルのTシェイプランプは、歴代パジェロでも採用したヘッドライトのダメージリクスに配慮した、ヘッドライト位置を内側かつ奥側にしたレイアウトを伴う。
サイドビューでは、フロントガーニッシュとロールバーCピラー、またリアビューではヘキサゴンテールゲートがパジェロのアイコンだ。
インテリアは1980年代のヘリテージデザインをモチーフに現代化している。
また、シートでは2列目に150mmのロングスライド式、そして3列目は大人が快適に過ごせるスペースを確保した。
なお、フロントグリルのデザインは、プレミアム系とパフォーマンス系の2種類があり、販売する仕向地で採用方法が違う。
新型「パジェロ」のインテリアに関する説明資料 写真提供:三菱自動車工業
最後に、三つ目の驚きは販売店戦略だ。
新型パジェロを筆頭とする、新たな店舗展開を行う。
5月の新中期ビジョン発表の際、販売戦略については「優位市場の集中深掘り・プレゼンスの拡大」「販売基盤の高度化(店舗・人材・DX)」としたほか、パリューチェーン事業では「ストックビジネスによる収益確立」「収益構造の高度化」として、尖った商品・ブランド強化による成長戦略を明確に示した。
その上で、国内では尖った商品を売るための店舗展開を今後本格化することが、新型パジェロ発表でより明確となった。
例えば、80年代のパジェロ全盛期にはミニオフロードコースを隣接した店舗があったが、そうした過去の知見も活かした新たなる店舗展開が今後、段階的に明らかになる。
オフロード系商品を持つ、トヨタGRやスバルなど競合他社としては、三菱自の今後の店舗展開が大いに気になるところだ。
こうして見てきたように、新型パジェロはまさに、三菱自の変革のシンボルなのだ。三菱自の進化を大いに期待したい。







