共働き家庭の不登校、親の在宅ワークの場所も必要に

 不登校になると、家の中で過ごす時間が増えるのは子どもだけではない。共働き家庭では子どもを長時間ひとりにすることが難しく、父親か母親のどちらかが在宅ワークに切り替えたり、勤務時間を調整したりするケースもある。

 すると、住まいの前提が変わる。親がオンライン会議中は子に静かにしてもらう必要があり、子どもも親の仕事を気にしてしまう。こうした状態が続けば、お互いにストレスを感じやすくなる。だからこそ、子どもの第三の居場所だけでなく、親にも仕事や休息のための場所を確保したい。

 可能であれば、夫婦それぞれの在宅ワークスペースも分けて考えたい。子どもの居場所をつくるために、親の居場所を奪ってはいけない。家族全員が同じ家で長時間過ごすからこそ、それぞれに「ひとりになれる場所」が必要だ。

家族それぞれに「居場所がある」家へ

 不登校の支援において、専門的なカウンセリングや教育支援は専門機関に任せるべきだ。

 住まいにできるのは、子どもが安心して休息し、自分のペースを取り戻すための時間と環境を支えること。家の中に、小さくてもいいから「自分で選べる居場所」を増やそう。そして、子どもだけでなく親にも、ひとりになれる場所をつくろう。

 これからの住まいに必要なのは、「部屋を増やすこと」ではなく、「居場所を増やすこと」なのかもしれない。