【視点3】
プラットフォーム競争の視点

 少し時間軸を俯瞰する形で未来を眺めてみましょう。パソコンやスマホのOSが2大デファクトスタンダードで支配されているように、SDVの基本OSも10年後の未来にはプラットフォーム競争を経て集約されていくことが予測されます。

「このままだと」という前提を置けば勝者はテスラとBYD、そしてグーグルの3社が有力です。

 欧米では、メルセデスやBMWなど自社ブランドのソフトウェア基盤を構築するメーカーがある一方、Renault、Stellantis、Fordなどは大手IT・半導体企業との協業を組み合わせています。いずれかの方式がプラットフォーム競争で勝ち残る可能性は残されています。

 このプラットフォーム競争の意識があるからこそ、日産ホンダも独自開発を共同で始めるのでしょう。おそらく早い段階で三菱自動車ものる形になりそうです。パソコンやスマホのように本体ハードウェアの製造では儲からず、儲けはアップル、マイクロソフト、グーグルといったOS会社に吸い取られてしまう未来は避けたいところです。

 ただしどこまで独自開発路線で行けるかは未知数です。プラットフォーム戦略の側面を考慮すれば、比較的早い段階で台湾の鴻海を開発パートナーとして招聘することで陣営としての台数規模を拡大する必要があるかもしれません。

 ないしは、その前に国家戦略として日の丸連合構想が発動されるかもしれません。国家主導でトヨタのArene中心のプラットフォーム統合への動きができるケースです。以前、故奥田氏時代の英断でトヨタがハイブリッド技術を業界に解放しました。そのことでハイブリッド車が世界の主流になったのです。

 同じように次世代車のアーキテクチャ開発やAI開発を含めたノウハウを日本連合で分担し共有する未来が作れれば、未来がまた別の形になるかもしれません。

 日本車はいろいろな意味で正念場に来ています。日産ホンダ連合のニュースは「これからどうなるのか」こそが注目すべきポイントなのです。

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