驚安「ドン・キホーテ」と新業態「ロビン・フッド」の明確な違いPhoto by Noriko Matsuzaki, Diamond

ドン・キホーテ運営会社の新業態「ロビン・フッド」に行ってみた。どんなビックリ安値に出会えるかワクワクしていたが、想定とはちょっと違った点もあり……。買収したOlympicの56店舗を転換する計画も進むが、激安スーパー競争の行方やいかに。※記事内の価格は税抜き(消費経済ジャーナリスト 松崎のり子)

イオンもヨーカードーも「値下げ」のワケ

 2026年最大の「値上げラッシュ」――帝国データバンクによると、9月の飲食料品の値上げは4923品目、昨年9月に比べて約3倍に上るという。すでに、今年の値上げ品目総数は年間2万品目超が確実とか。こうしたデータを見るまでもなく、日々スーパーに買い物に行くたびに、値上げの波を肌で感じている。

 とはいえ人間だもの、何も食べずには生きてはいけない。だから1円でも安く買える店へと足が向かう。そんな消費者心理を受けて、小売り側はあえて「値下げ」を打ち出す戦略に舵を切っている。

 例えば、イオンは期間限定でプライベートブランド(PB)のトップバリュ145品目を値下げした。イトーヨーカドーも月替わりで定番商品(食品や日用品)100品目の価格を見直すという。「安い」こそ、客を吸い寄せる甘美な蜜と言わんばかりだ。

「驚楽の殿堂 ロビン・フッド」とは?

 そんな中、消費者の心をくすぐる小売店の新顔が登場した。ドン・キホーテを運営するパン・パシフィック・インターナショナルが、「スーパーみたいでスーパーじゃない」という新業態「驚楽の殿堂 ロビン・フッド」1号店を4月にオープンしたのだ。

『「ロビン・フッド」は、ユニーのもつ生鮮調達力と、ドン・キホーテが得意とする非食品におけるトレンドとニーズを最適化した品揃えに、“驚安DNA“を掛け合わせた生活商圏での毎日使いをめざす食品強化型の新業態』だという。

 各地の激安スーパーをウオッチしてきた筆者としては、気になる存在だ。どんな「安い」があるのか、現場を覗いてみないわけにはいかない。

 ロビン・フッドは9月現在、愛知県、三重県、静岡県内の5店舗のみで、残念ながら東京圏にはまだない。そこで、東京から最も近い沼津の店舗に出かけてみた。

 昔話になるが、渋谷のMEGAドンキの地下1階が食品売り場だったことがある。生鮮食料品も扱っており、しかも安かった。飲料や加工品、弁当やパン、スイーツなど、「おお、これは他店より安い」というビックリ値に出合えたものだ。

 残念ながら今は別の売り場に様変わりしてしまったが、記憶に残るこうした「ドンキ価格」に再会できるかもと楽しみに向かった。