9月10日の国債買い入れ額は最大60億ドル(約9240億円)。前回枠(20億ドル)や、ベッセント氏が8月に表明した40億ドルを上回った。
それでも米長期金利の上昇は止まらない。米国債のバイバックは、想定された効果を発揮できなかったことになる。
米財務省の買い入れ消却は、発行から時間がたった銘柄を対象にしている。流動性が低下し取引が難しくなった分、利回りが高くなった既発債を買い入れる。その資金は短期の国債(Tビル)の発行で調達している。
ある意味、米国の財務省は取引が細った長期債を吸収し、新たな投資枠を人為的につくる意図のように見える。それでは、金利上昇を食い止める効果は限定的だろう。さらに今回、財政悪化懸念を高めるトランプ配当宣言が出た。
ベッセント財務長官は、わが国にインフレ環境下での積極財政政策をやめるよう圧力をかけたと言われている。しかし米国でも、トランプ政権が支持率回復のために財政拡大を推進する懸念が高まった。
投資家のドル離れ→ゴールドにリスク分散
米国の財政が悪化すると、投資家は安心して米ドルを買えなくなる。各国の中央銀行では、真剣にドル以外の資産に資金を投じリスク分散を急ぎ始めている。
欧州では、フランスやオランダの中央銀行が、ニューヨーク連銀に預けた金(ゴールド)をロンドンや自国に移したようだ。新興国では、ポーランド、中国、チェコなどがゴールドの購入を増やした。
ゴールドその価値は比較的安定している。ここ1年は金利上昇によって幾分か値を落としたものの、長い目で見ればゴールド価格は上昇してきた。







