「まっすぐ走れない…」
「お得な中古車」を買った末路
また、中には「違法改造」が施されたクルマが中古車市場に出回るケースもあります。保安基準に適合しないなど、道路運送車両法上の問題があるクルマは、そのまま公道を走行することができません。 にもかかわらず、販売時に中古車店から十分な説明がなかった場合は、一般消費者がその事実を知らないままクルマを買ってしまうことも考えられます。
中古車店側に悪意があるとは限らず、細部の違法改造に気付かないまま仕入れてしまうこともあります。 いずれにせよ、購入後に違法改造が判明した場合は公道を走行せず、販売店に改造の内容・経緯について確認し、必要に応じて運輸支局などに相談してください。
ちなみに、筆者の知人は以前、“9年落ち”なのに走行距離が数千㎞という、一見するととんでもなくお得な中古車を購入したことがあります。
その結果、メカニズム的には何の問題もありませんでしたが、タイヤだけはダメでした。走行距離が少ないので、タイヤの減りについては問題なかったものの、よくよく見てみれば、ショルダーなどに細かいヒビが生じていたのです。
そのため、知人はクルマを購入した後、すぐにタイヤ交換を余儀なくされました。走行距離が少なくても、ゴム製品であるタイヤやワイパーなどは、経年劣化によって交換が必要になると覚えておきましょう。
このように、さまざまな事情が隠されているため、走行距離が少ないのに“妙に安い”中古車は、しっかりと現物を確認することが必要です。価格が安いからと、状態をあまり確認しないまま購入したり、中古車情報サイトの写真などをもとに、実物を見ずに購入してはいけません。
ですが、かく言う筆者も若いころ、中古車店で試乗した際に「あれ、ちょっと変だな」と感じながらも、安さに目がくらんで、そのまま購入したことがあります。
人気のあった欧州の小型スポーツカー(某イタフラ車)でしたけれど、購入後には、とんでもなく苦労させられました。車体に歪みがあったようで、自分としてはまっすぐに走っているつもりなのに、ハンドルが左右に取られてしまい、直線的な走りができなかったのです。
それ以外にも故障が多発しましたが、当時の自分は、なんだかんだと調整を工夫し、結局は3~4年にわたって乗り続けました。今考えればもっと早く乗り換えるのが正解でした。まさに若さと経験の少なさゆえの失敗です。安くてお得な中古車を買ったはずが、多くの時間とお金をかけて勉強させてもらいました。
また、筆者の知人が、通常ではありえないほど低価格な中古の高級車(某英国車)を入手したこともあります。これも、半年ほどで重篤な故障が発生し、結局は修理できず廃車になりました。安さに目がくらみ、逆に半年しか寿命が持たないクルマを買ってしまったわけです。まさに安物買いの銭失いです。
こうした経験を踏まえると、新車時からの値下げ幅が小さかったとしても、状態が良い中古車を買った方が、長い目で見れば安上がりになります。
中古車は、新車に比べると保証内容が限られます。だからこそ、目先の安さに惑わされずに、コンディションの良い中古車を選ぶのが“吉”と言えるでしょう。







