「倒壊率2.2%」なのに2割弱が解体・建て替え…熊本・能登が示した「地震に耐える家」3つの条件能登半島大震災の被害状況 Photo:PIXTA

「倒壊率2.2%」でも安心できない
熊本地震が示した“家のその後”

 復興が進み、10年前を振り返る報道が増えていた熊本を、7月28日に再びM7.1、最大震度7の揺れが襲った。2016年の熊本地震でも、同県内で震度7が2度観測されている。残念ながら、日本は大地震が繰り返される災害大国である。繰り返す地震に、自分の家は耐えられるだろうか、そんな思いが改めて頭をよぎった方も少なくないだろう。

 これまで、多くの人がよりどころにしてきたのが耐震基準であり、現行の2000年基準はもっとも信頼できる指標と目されてきた。だが、2016年の熊本地震と2024年の能登半島地震のデータの詳細を追うと、その信頼を揺るがすような事実も見えてくるのだ。

 10年前、2016年の熊本地震の発生後、国は被害が集中した益城町周辺で木造住宅の調査を実施している。建てられた時期ごとに倒壊した割合を見ると、旧耐震基準の住宅が最も被害が大きく、新耐震基準(1981~2000年)で8.7%、現行の2000年基準で2.2%。基準が新しいほど倒壊は少ない、というデータが出ている。

 2000年基準で建てられた住宅のうち、倒壊したのは7棟。構造部材などの接合部の仕様に不備があったもの、敷地崩壊・基礎傾斜などの地盤変状、局所的に大きな地震動が作用した可能性があるものなどの理由が含まれていた。つまり、きちんと施工され、地盤にも問題がなければ、2000年基準の住宅が倒壊するリスクは極めて低いとも言えるだろう。

 ただ、気になる調査結果がある。地震から2年後の2018年、大学の研究グループが同じ地域を再び訪ねて調べた結果によれば、2000年基準の住宅のうち、10.2%がすでに更地となり、7.9%が建て替えられていた。合わせて18.1%、およそ2割弱が解体されたか建て替えられていたことになる。