Photo:SANKEI
出口調査に表れた「世代間の断層」
9月13日投開票の沖縄県知事選挙は、無所属新人の古謝玄太氏が過去最多となる42万3000票余りを獲得し、三選をめざした現職の玉城デニー氏に14万票以上の大差をつけて初当選した。
投票率は61.57%と前回から3.65ポイント上昇した。自民党側にとっては12年ぶりの県政奪還であり、「オール沖縄」が推してきた現職の敗北は、沖縄政治史においても大きな政治的事件と言っていいだろう。
この選挙で私が注目したのは、報道各社の出口調査だ。年代別に見ると、70代以上では玉城氏が優勢だったものの、それ以外の世代、とりわけ10~30代では約7割が古謝氏に票を投じるなど、圧倒的な支持が集まった。若い層ほど古謝氏に投じ、70代以上では玉城氏が優勢という構図で展開された選挙だった。
「若者層が保守派を、高齢層が革新派を支える」という傾向は近年の沖縄の選挙で繰り返し見られるものではあるが、今回はこれまでにないほど鮮明だった。
今回、革新派にショックを与えたのは、現職が落選したこと以上に、若者世代のオール沖縄離れが深刻になったことだろう。なぜなら、支持基盤が高齢層に偏っていることは、今後のオール沖縄にとって大きな不安材料だからだ。
では、なぜ沖縄の若者は古謝氏を選んだのか。この問いに答えるために、まず「オール沖縄」という政治モデルの成立条件が失われつつある構造を先に見ておきたい。
なぜ「基地反対」では若者を動かせなくなったのか?
沖縄にとって、長年の課題となってきたのは県民所得の低さ、とりわけ若者の貧困である。沖縄の一人あたり県民所得は長らく全国最下位の水準にあり、本土との経済格差は復帰後から長年にわたって構造的に存在してきた。
それにもかかわらず、その貧しさの脱却を訴えることは、保守への支持には結びつかず、むしろ「基地反対」で県民をまとめる力の核となってきた。ここに、オール沖縄という「枠組み」の巧みな戦略があった。
「貧困問題」が「反基地」を補強するという構図は、貧困問題が基地問題につなげて語られてきたからである。所得の低さや振興の遅れは、本土との不公正な関係の帰結であり、基地負担を押しつけられ続けるからこそ、沖縄は発展しないという因果関係が語られてきた。







