18歳から受験可能に
それでも人手不足が解消しないワケ
そして2024年にも、人口減少社会における人手不足に対応する目的で省令改正が行われた。最大の変更点は、運転免許受験資格を20歳以上から18歳以上に緩和したことだ。
運転免許は鉄道事業者で計8カ月の学科検修、技能研修を行い、社内試験に合格して初めて受験できる。改正から2年ではまだ対象者は限られるが、国交省鉄道局安全監理官室によれば、18歳以上20歳未満の受験者が増えているのは確認しているという。
2024年の改正では視力基準の変更はなかったが、視野や色覚などの視機能について「正常であること」との表記を「異常がないこと」に改めた。医学的な診断ではなく、運転操作上の支障の有無を基準とする点では大きな変化のように思える。
「動力車操縦者運転免許に関する省令」より抜粋 拡大画像表示
ただ、国交省に聞くと、対象者を広げるというより、改正にあわせて「不適切」な表記を改めたというのが真意のようだ。実際、今回の改正には「性的少数者へ配慮することの社会的な要請の観点から、運転免許証等の記載事項のうち『性別』を削除」したことも含まれる。
鉄道事業者はこの改正をどう思っているのか。前述のように、1994年の改正は事業者の「極めて強い要望」を受けて行われたが、国交省によれば、今回は「要望はあるにはあったが、そこまで大きなものではなかった」という。
改正に先立ち国交省は2024年2月に開催された「地域鉄道における運転士確保に向けた緊急連絡会議」で、運転士の確保に向けて鉄道事業者が行っている創意工夫や効果的な対策、国の取り組みなどについて意見交換し、運転士確保を後押しした。この中で国の取り組みとして「年齢要件の緩和」が提示されており、国交省が主導する形での改正だったことがうかがえる。
今後も受験資格の緩和を検討するのか聞くと、これ以上の検討は現時点ではしていないと国交省は述べる。ただ2024年9月に在留資格「特定技能」の対象分野に鉄道分野を追加し、外国人活用を図る考えはあるようだ。







