部下にアドバイスをする上司写真はイメージです Photo:PIXTA

「仕事で思っていたような答えがもらえない」「うまく答えを引き出せない」。こうした悩みへの対処法を、質問家・河田真誠氏の著書『質問の魔力 「よい質問」がすべてを解決する』(アスコム)から一部抜粋してお届けします。今回のテーマは「部下の育成」。部下が「指示待ち」にならないように質問を投げかけ、自分の頭で考えさせようと工夫している上司は少なくありません。ですが、聞き方を間違えると逆効果になり、かえって「指示待ち」の傾向を強めてしまうこともあります。(質問家 河田真誠)

自分の考えを押し付けたい上司が
悪気なくやっている「クイズ」とは

「質問が大切」という考え方は以前に比べ広まってきていますが、それに伴い質問を誤解している人にもよく出会うようになりました。

 その一つが「質問=クイズ」と考えてしまっている人です。

 僕が質問の話をすると、こんなことを言う人(仮にAさんとしましょう)がいます。

 Aさん「あー、質問ね! 僕も本を読んで、部下との会話でよく使っていますよ」

 でも、よく聞いてみると、その人は部下に対してこんな質問をしていました。

Aさん「営業のコツって何だと思う?」

部下「僕は、営業のコツはお客さんのメリットを第一に考えることだと思います」

Aさん「イヤ、その答えは違うな。君はまだ若くて営業経験も浅いからわからないかもしれないけど、営業とはそういうものではなくて……」

 部下の答えを聞いたAさんは、相手の答えを否定して、自分の考えを伝えていました。

 これは「質問」ではありません。「クイズ」です。