質問に「条件」を3つつける

 AIに質問するときには、次の3つの「条件」をつけてみましょう。

(1)誰向けか

「中学生にもわかるように」「初心者向けに」「専門家相手のレベルで」など、説明の難易度を指定します。これだけで、答えの読みやすさが大きく変わります。

(2)どんな形か

「箇条書きで5つ」「比較表にして」「ストーリー仕立てで」「3行で要約して」など、出力の形式を指定します。同じ内容でも、自分が理解しやすい形に整えてもらえると、頭への入り方がまるで違います。

(3)視点はどこか

「反対意見も含めて」「メリットとデメリットを両方」「歴史的な背景もつけて」「ありがちな誤解もセットで」など、答えの広がりを指定します。これがあると、AIの答えが平坦にならず、考えるきっかけになる答えが返ってきます。

 この3つの条件を意識するだけで、AIは「検索エンジンの上位互換」から、「優秀な家庭教師」に変わります。AIへの聞き方そのものが、これからの時代の「勉強の技術」になっていきます。

「わかったつもり」を見抜けるのは、自分以外の誰かだけ

 ここまでは、「AIから情報を引き出す」使い方をご紹介しました。ここからはその逆、「自分のアウトプットをAIに添削してもらう」使い方をご紹介します。

 勉強でいちばん怖いのは、「わかったつもりになっている」状態です。これは誰にでも起こります。参考書を読んで「なるほど」と思っても、いざというときに思い出せなかったら何の意味もありません。

 東大生を取材していて気づくのは、彼らが「自分の理解度」をかなり疑いながら勉強している、ということです。「これではわかったつもりかもしれない」「説明しろと言われたら、自分は本当に説明できるだろうか」と、常に自分を疑っている。

 なぜなら、わかったつもりは、本人の頭の中だけにある間は絶対に見抜けないからです。誰かに説明して、初めて穴が見える。説明できない部分が、自分の理解の弱点なのです。

 ここでAIが、強力な相棒になります。AIは、相手を選ばず、何度でも付き合ってくれます。先生に何度も同じことを聞くのは気が引けますし、友達に付き合ってもらうのも難しい。でもAIなら24時間、何度でも、こちらの説明を聞いてくれます。

 そして、こちらの説明に対して、「ここの説明が抜けています」「ここがやや曖昧です」「この部分の論理が飛んでいます」と、冷静に指摘してくれます。AIに自分の言葉でぶつけてみるだけで、「わかったつもり」が一気に見えてくるのです。