「栄東」と「大宮開成」の逆襲

 埼玉二つ目の注目点は、開智と開智所沢に対抗するライバル校の入試日程と内容の変更である。まずは1月10日[A日程]に全国最多の受験生を集めてきた栄東(さいたま市見沼区)から見ていこう。全日程の一般入試受験者数合計は、23年1万1668人、24年1万1768人、25年1万2082人、26年1万353人と、26年に大きく減らした。

 新型コロナ禍への対応で[A日程]を1月10日と11日に分割して実施、26年からはそれぞれ[I(東大クラス・難関大クラス)]と[II(難関大クラス)]に名称を変更した。いずれもBランクとなっている。80人募集の[I]は24年5522人、25年4969人、26年4546人と受験者数が毎年1割ずつ減少している。60人募集の[II]は24年2325人、25年3616人、26年2937人と上下動が激しい。11日[II]を「東大クラス・難関大クラス」に変更して、10日[I]やCランクの16日[III]とそろえることで、27年募集人数は3回共に70人(東大クラス20人、難関大クラス50人)の同数というあまり類例を見ない設定となった。受験生がどのように動くのか、興味深い。

 埼玉では珍しいAランクで4科・算数1科の12日[東大特待]は、24年1292人(4科1151人、1科141人)、25年1028人(4科907人、1科121人)、26年1093人(4科943人、1科150人)と少し戻した。27年は「算数1科」を「算国2科(算数重視型:算数300点、国語150点満点)」に変更、4科との併願も可能とする。これら入試内容の変更で、どこまで盛り返すことができるかに注目したい。

 栄東と同じ学校法人埼玉栄学園の埼玉栄(さいたま市西区)は、E・Fランクの中位校として24年4938人、25年4776人、26年に5613人と大きく伸ばしている。10日[1回]が24年1884人から25年1746人に落ち込んだものの、26年には2164人へと増やすなど全体的に好調だった。

 大宮開成(さいたま市大宮区)は24年4065人、25年3274人、26年3217人と受験者数が減少傾向にある。主入試となるDランクの10日[1回]は24年2295人、25年1971人、26年2034人と少し戻した。27年は、12日午後に[算数特待]を新設する。募集定員の20人は、10日[1回]と12日[特待生選抜]を10人ずつ減らして充てた。

 この入試回で競合するのはFランクの2校で、国英算3科の浦和実業学園(さいたま市南区)[2回午後特待]とGMOアリーナさいたま(さいたま市中央区)でも試験を行う国算理3科の開智未来(加須市)[T未来]である。26年の受験者数はそれぞれ129人と108人と多くはない。埼玉でも午後入試は増加傾向にあるが、一般入試解禁日から3日目の午後となる大宮開成の新たな入試回は、どのくらいの受験生を開拓できるのだろうか。

 さいたま市内では、浦和学院(さいたま市緑区)が26年に中学を新設して、10日・11日・17日の午前と午後で6つの入試回を設けた。結果はどうだったか。募集人員100人に対して受験者数合計は406人で375人が合格している。高校は800人募集で、3000人ほどが在籍する県内一のマンモス校であることを考えると、いささか控えめな立ち上がりだった。27年は17日[5回]と17日午後[6回]をいずれも16日に早める。26年の受験者数は41人と8人だった。2月9日に2科の[7回]も設ける。

 日程の動く浦和実業学園[英語]は、17日の24年と25年が27人と43人で、16日の26年は36人になった。Fランクの[3回]は25日の24年と25年は96人から145人と大きく増やし、24日に早まった26年は162人とさらに増えている。27年は[英語]が1日早まって15日に設定されている。