野党側に傾き始めた参院の国会運営の主導権、自民党が模索する新たな野党連携の形とは10月20日、官邸で閣議に臨む首相の高市早苗(左から2人目)。この日、消費税減税関連法案が衆院で審議入りした Photo:JIJI

 首相の高市早苗が「私の悲願」と語った飲食料品の消費税減税関連法案が10月20日から衆院で審議入りした。国会会期末は12月12日。果たして1989年に導入されてから初めての消費税減税は実現するのか。参院は依然として少数与党のまま。この会期中に米トランプ政権の行方を左右する米中間選挙や11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会合が中国で開かれる。議長は高市と緊張関係が続く中国の国家主席、習近平だ。日中首脳会談があるのか。外交が国内政治に大きな影響を与えるタイミングでもある。前農水相、簗和生の更迭劇の後遺症も残る。「海図なき消費税審議」(自民党幹部)には激しい荒波が押し寄せる。

 減税法案の審議入りは10月6日の衆院議院運営委員会で決まった。自民党の重鎮は「審議入りを職権で立てなくてよかった」と語った。この国会から衆院の審議全体をコントロールする議運委員長に就任したのは前衆院予算委員長の坂本哲志。坂本は2026年度予算の委員会運営で委員長職権を乱発したため、再び強気の委員会運営をするのではないかとの懸念があったからだ。

 円満な形で収まったのは簗の更迭劇があったためとみるのが自然だ。簗を巡るドタバタ劇は高市自身が種をまき、高市の不手際が事を大きくしたことが背景にある。9月に断行した内閣改造は高市に近い党幹部の一人ですら、その手法を危惧していた。