10月13日、閣議後に国会内で記者会見する農水相の簗和生 Photo:JIJI
首相の高市早苗が満を持して断行した「アンケート改造」が完全に裏目に出た。新入閣した農水相、簗和生が激しいメディアのバッシングに遭っているからだ。発端は今年の5月、地元の栃木3区の自民党支部で支持者を前に口にした簗のトンデモ発言だった。
「(栃木県)那須烏山市と那珂川町の令和8年度の道路予算については大幅にカットしました」
「私は今ですね。筆頭副幹事長(当時)という立場になってですね。“幹事長室にちょっと来てくれ”と言えばこんなことができるんです」
いずれも「週刊新潮」からの引用だが、音声データも公表され、動かぬ証拠を突き付けられた。過去には選挙の演説などで獲得した予算を自慢げに話す政治家は何人もいた。政治家の名前を冠した「○○道路」は全国に存在する。いわば手柄話だが、簗が口にしたのは「見せしめ」だ。「オレに投票しなければこうなる」と言わんばかりのどう喝発言といえる。ところが発覚直後の簗は逃げの一手。
「大臣就任前の一議員としての活動に関わる事柄については回答を控えたい」
しかし、メディアや国民世論の批判の高まりで発言を認めざるを得なくなった。撤回の上、謝罪した。ここまでなら政治家の失言問題で繰り返されたよくあるパターンだったが、高市自身が前面に登場してきたため展開が読めなくなった。第2次安倍晋三政権で官房長官だった菅義偉が容赦なく問題閣僚を更迭した。安倍長期政権を可能にした大きな要因でもあった。







