東京・永田町の自民党本部で役員会に臨む首相の高市早苗(左から2人目、同党総裁)ら。新聞各紙では党役員人事と内閣改造の人事報道が続いている Photo:JIJI
9月中旬に予定される内閣改造・自民党役員人事に先んじて連日のように“新聞辞令”が飛び交う。同党副総裁の麻生太郎の留任に始まり、麻生の義弟でもある鈴木俊一の幹事長留任など、ほぼ1人もしくは2人の名前が新聞各紙の1面に登場するが、各メディアが競い合う従来の報道合戦の印象とは程遠い静かな人事報道が続く。人名とポスト名はもとより報じる順番も判で押したような横並びだ。人事報道も首相、高市早苗のコントロール下に置かれているのではないかとの疑念が湧く。
「読売新聞」が8月28日付朝刊で高市の単独インタビュー記事を掲載した。だが、記事は国際刑事裁判所(ICC)の所長でトランプ米政権から制裁対象に指定された赤根智子について1行も触れず、読売が問題点を厳しく指摘してきた皇室典範改正についても素通りした。とりわけ赤根を巡っては8月26日に赤根自身がオンライン会見したばかり。高市が記者会見を回避してXで一方的な発信を続けているときだけに赤根問題について高市から直接対応を聞くべきだった。ましてや読売は日本最大の発行部数を誇るリーディングペーパーだ。悔やまれてならない。
中道改革連合が事実上空中分解し、高市1強がさらに進行する中で行われる本格的人事をどう報じるか、メディア全体の姿勢も問われている。これまでに報じられた人事は麻生、鈴木の他、官房長官の木原稔、外相の茂木敏充、財務相の片山さつき、防衛相の小泉進次郎……。つまり政府と自民党を貫く政権の骨格を形成する主要人事はほぼ固まったのも同然。そこから見えてくる高市の思惑、狙いは「総裁選ファースト」の一点にあるといっていい。







