国賓として訪米中の中国国家主席の習近平は9月24日、米大統領のトランプがホワイトハウスで開いた歓迎式典に出席した 写真:中国通信/時事通信フォト
「米中の首脳に同盟国と言われたら立場はない」
世界が注目した米大統領のドナルド・トランプと中国国家主席の習近平による米中首脳会談直後の9月25日のことだった。首相の高市早苗に近い自民党幹部は思わずこう漏らした。米ワシントンで開かれたトランプ主催の歓迎夕食会でトランプから想定外の言葉が飛び出した。
「第2次世界大戦で米中は同盟国だった」
これに習が「米中は共に日本軍国主義の侵略者に反撃した」と呼応した。
このやりとりに関しては米ホワイトハウスが発表した首脳会談の成果文書(ファクトシート)にも明記された。
「第2次大戦時に米国と中国は同盟国で、勝利のために肩を並べて戦った」
トランプが指摘した第2次大戦は中華人民共和国(現中国)の建国前だったが、国賓として招いた習への配慮を優先したトランプにはその違いなどどうでもよかったのかもしれない。
米中首脳会談を控え、高市は米中間にくさびを打ち込むために全力を挙げてきた。高市が強くこだわったのが米中首脳会談前の日米首脳会談の設定。この高市の命を受けた外務省は狙いを国連総会に定めた。トランプの演説は一般討論演説初日の9月22日。スピーチは原則として、国家元首、政府の長(首相など)、閣僚、常駐代表の順に行われる。このルールに従えば、高市のランクでは初日演説は無理。それを「外務省が精力を注いでこじ開けた」(同省幹部)。高市が割り込むにはあらかじめ演説が決まっていた国に時間を譲ってもらうしかない。結果、高市の演説時間は現地時間の午後7時からとなった。この時間帯では聞く人数は限られ議場は空席が目立った。しかし、日米首脳会談を設定するにはトランプ演説と同じこの日しかなかった。







