興味を示そうと良かれと思った言動が、知性や品格までを損なう結果になるとしたら残念ですね。
大人の会話において大切なのは「間」です。相手がまだ言葉を紡いでいる最中に何度も相づちを被せてしまうのは、無作法と取られても仕方がありません。では、品がいい人の相づちとはどのようなものでしょうか。
相手の言葉が一区切りつくまでしっかりと待ち、短く、的確に返す。「そこが大切なのですね」「今のお話、よくわかります」と、話の核心を拾い上げる言葉を選ぶ。早さや回数で興味を示すのではなく、理解の深さで誠実に応じる。また、うなずきは、細かく何度も動かすより、数少なくとも、ゆっくり深くなさったほうが相手に響きます。
相づちとうなずきは量ではなく質で、会話をより深めるために使いましょう。それが、真に相手を尊重した聞き方となります。
「私も同じ経験が!」相手の話を
奪ってしまう人の共通点
ご自身が語っている最中、「あ、それ私も知ってます!」「わかります、実は私も先日……」と切り込まれてしまった経験はありませんか。悪気はなく、共感や場を盛り上げたいという思いかもしれません。しかし、自分の話が相手の体験にすり替えられた瞬間、語り手は主役の座を奪われ、話を完結させられなくなります。
人は「聞いてもらえた」と感じたときに満たされます。途中で奪われると、「最後まで話したかった」という未完の不満が残るものです。たとえ同じ場所に行っていたとしても、同じ経験をしていたとしても、相手が話し終えるまで、その事実は心の奥にしまっておく。
それが気づかいの極意です。
ビジネスシーンでこれは致命的な違和感を生みかねません。「調整にかなり苦労しまして、実は……」「ああ、大変ですよね。私のチームでも大きなトラブルがありまして、先月……」――これは相手の苦労を労っているようでいて、実は「自分も同じかそれ以上に苦労している」という無意識のマウントと取られます。婚活の場であれば、「人の話を聞かない人」という印象を与え、交際は終了となるでしょう。
私たちが意識すべきは、止めない・受け止める・あとで差し出す、の三つです。







