保険 激震! 生保・損保・代理店Photo by Kosuke Imamura

金融庁の制度改正に伴い、大転換期を迎える損害保険業界。ビッグモーター問題で大揺れした損害保険ジャパンは、代理店の存在を「ビジネスパートナー」として再定義。デジタルツールの提供などにより、代理店の体制整備に万全を期す構えだ。特集『保険 激震! 生保・損保・代理店』の#6では、同社の石川耕治社長に、代理店が独自の理由で推奨できる「ハ方式」の廃止後の勝ち筋について直撃。11月2日の防災庁発足を踏まえ、防災・減災で「行動変容を起こす会社にしたい」と語る石川社長に、異業種と組んで生み出す新たな価値について聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部副編集長 藤田章夫、ダイヤモンド編集部 高野 豪)

代理店を「パートナー」に再定義
パブコメ結果は想定内も猶予はなし

――金融庁が比較推奨販売に関するパブリックコメントの結果を公表しました。こちらに対する率直な受け止めは。

 第一印象としては想定の範囲内でした。商品選択の機会を確保することや、お客さま本位の業務運営は以前から前面に打ち出されていましたので、あらかじめ準備をしていました。

 ただ、「ハ方式」の廃止は、保険会社や代理店にとって大きなインパクトがあります。適用開始まで1年半ありますが、相当な体制整備が求められるため、時間的な猶予があるとは考えていません。

 この変革は決して平たんな道のりではありませんが、必ず成し遂げなければなりません。私たちはいま一度、代理店をビジネスパートナーと再定義し、体制整備の初期段階から伴走することで、業務品質の向上とお客さま本位の業務運営を実現していきます。その結果、お客さまから「損害保険ジャパンで良かった」と言っていただけるよう、代理店と共に取り組みます。

――「ハ方式」廃止をはじめ、今回の制度改正はテーマが多岐にわたり、解釈が難しい面もあります。

 どのテーマも、お客さまから選ばれるという点は共通だと思います。特に、乗り合い代理店に対しては、二つの側面からアプローチしたいと考えています。

次ページでは、石川耕治社長が「ハ方式」廃止後の具体的な勝ち筋を示すとともに、保険会社は代理店を支える「黒子に徹してもいい」と語る理由を明かす。防災庁の発足を踏まえ、防災・減災で「行動変容を起こす会社」を目指す真意とは何か。