Photo:Anadolu/gettyimages
日経平均株価が急落している。特に年前半の上昇をけん引したAIや半導体関連が暴落している。海外発の信用不安に加えて、米国の中間選挙結果が追い打ちをかけたからだ。「業績は悪くない」という声もあるが、膨らんだ信用買い残など需給が悪化しており、復活には時間がかかる可能性がある。一方、注目したいのが、かつて売りたたかれたSaaS系などのクオリティグロース株の復活だ。連載『株式相場の歩き方』の本稿では、大荒れが続きそうな11月相場の乗り切り方のヒントを伝授する。(株式コメンテーター 岡村友哉)
好業績でも下げ止まらないキオクシア
AI&半導体関連の需給が急激に悪化
あっという間に11月、そろそろ1年の終わりが見えてきました。2026年の日本の株式市場は何といってもキオクシアホールディングス(以下キオクシア)でしょう。歴史的な大相場を演じただけでなく、その後の暴落でも強烈な印象を投資家に残しているからです。
そのキオクシア、9月末に3分割して買いやすくなりましたが、10月も大幅に下落。3分割前に持っていた投資家も、3分割後に買った投資家も皆さん含み損となっています。
とどめの下げになったのが、11月初日(11月2日)の前日比15.8%安、11月5日の前日比13.1%安でした。
10月30日の引け後に発表した27年3月期中間決算では、一つ先の四半期(第3四半期)の業績予想を公開。会社側が示した26年4~12月期の営業利益予想は前年同期比19倍(!)の5兆2597億円でした。
ところが、アナリスト予想平均(コンセンサス)の5兆5400億円程度に届かなかったために「ネガティブ」判定となったようです(営業利益19倍でダメって、コンセンサスが高過ぎただけの気がしますが……)。5日の下落は米国の中間選挙の結果がネガティブだったからでしょう。
キオクシアに限らず、この決算発表シーズンを大幅調整で迎えるAIや半導体関連が多いこと多いこと……。「こんなに株価が下がったのだから、PER(株価収益率)も少し前と比べると随分低い。せっかくなら好決算に賭けて決算をまたいでしまおう!」というタイプの決算ギャンブルに挑んだ塩漬けポジション保有勢も多かった印象です。
信用買い残が積み上がっている銘柄はAIや半導体に突出して多く、その筆頭がキオクシアです。決算発表を待つ10月30日終了時点で、信用買い残が8698億円も積まれていました。これ、2位のソフトバンクグループ(同2399億円)、3位の東京エレクトロン(同1465億円)と比べても突出した残高です。
いくら決算直後の売りがオーバーアクションでも、現物での保有なら「ここは耐えて持っておこう」という選択ができますが、レバレッジをかけた信用買いポジションの中には「持っていたいけど、持っていられない」を理由に売るしかない分も多いはずです。こうなると、短期的な株価の動きはファンダメンタルズより圧倒的に需給で決まってしまいます。
そしてキオクシアを含むAIや半導体株の多くは、需給が急激に悪化しています。この事実を受け止めた上で、ここから投資妙味を持つ株をどう探したらいいのでしょうか。
荒れ模様が続きそうな11月相場。実は10月相場ではAIや半導体から「ある銘柄群」に資金シフトが進んでいたと岡村氏は指摘します。果たして、その銘柄群とは?キオクシアやアドバンテストと「10月に絶好調だった銘柄群」を比較しながら、11月相場を乗り切るヒントをお届けします。







