先読み!企業業績 株式相場の歩き方#20Photo:VCG/gettyimages

2022年以降、改革を加速させる日本取引所グループ。26年10月にはTOPIX改革の第2弾が実施されるが、銘柄数を大きく絞り込むなど従来以上に大胆な変更となる予定だ。連載『株式相場の歩き方』の本稿では「TOPIX改革の第2弾」の内容を解説しつつ、「残留ライン」や「新規採用候補」銘柄について具体的に紹介。個人投資家目線でのイベントを活用した投資アイデアについても解説する。(株式コメンテーター 岡村友哉)

「TOPIX見直し」の第2弾では
市場区分よりも時価総額が重要に!?

 今回は個別株投資をするに当たる上で重要にもかかわらず、あまり情報が出ていない気のする「TOPIX(東証株価指数)見直しの第2弾」を取り上げます(「TOPIX改革」などと呼ばれたりしています)。

 2022年4月、東京証券取引所が市場区分をプライム、スタンダード、グロースの三つに見直しました。そして、そのタイミングで「TOPIXの見直し」にも動き始めました。“TOPIX(東証株価指数)の構成銘柄数が多過ぎたから”です。

 22年3月までは、東証1部に上場していれば無条件でTOPIXの構成銘柄になることができました。一方、降格や上場廃止など例外を除き、脱落するルールはありませんでした。東証1部であれば、基本的には永遠にTOPIXの構成銘柄だったわけです。

 その結果、22年4月時点でTOPIX構成銘柄は約2200銘柄もありました。米国を代表する株価指数であるS&P500の構成銘柄数が500なのに、日本を代表する株価指数であるTOPIXの構成銘柄数が2200……。正直なところ、日本、多過ぎですよね。

 そこで東証はTOPIXの組み入れ銘柄に対して基準を設定し、2回に分けて銘柄数を減らす方向に動きました。その第1弾が25年10月に完了し、この時点で構成銘柄数は1700程度まで減少。

 そして第2弾が今年10月より動き出すわけですが、第2弾はより大胆な見直しとなる予定です。第2弾見直しにおける、新たなルールの大きなポイントは以下の二つです。

〈「TOPIX改革」第2弾見直しの2大ポイント〉
1:対象市場
(従来) プライム市場
(新) プライム市場、スタンダード市場、グロース市場
2:選定基準
(従来) なし
(新) 追加基準=浮動株時価総額の累積比率が上位96%以内
継続基準=浮動株時価総額の累積比率が上位97%以内

 新ルールでは、対象市場にスタンダード市場とグロース市場も加わることが大きな変化です。これまでTOPIXといえば、プライム(旧東証1部)銘柄の聖地でしたが、市場による縛りが撤廃され、門戸が開かれるわけです(厳密に言うと、22年4月の改革時に、東証1部からスタンダード市場への変更を選択した企業も現在のTOPIXには含まれています)。

 脱落する企業が出る一方、プライム以外でも実力がある企業はTOPIXに組み入れることが可能になります。プライムに上場する小型株がTOPIXの一員なのに、時価総額1兆円以上ある日本マクドナルドホールディングスが入れないというのは、日本を代表する企業でつくる株価指数としては納得感がないからです。

第1弾以上に大胆な見直しとなるTOPIX改革の第2弾。次ページでは岡村氏が試算した「脱落ライン」と、線上にいる銘柄群を具体的に紹介。また、新規採用が期待できる銘柄候補についても具体的に触れつつ、イベントを活用した投資アイデアを開陳する。