さらに、「起業ノート」は書くだけではなく、起業の準備段階でやるべきタスクを抽出し、実際に行動することに意味があります。ノートに書いているだけでは、頭でっかちになるだけで、起業後に必要な実践力が身につかないからです。起業後に、初めて実行して失敗するのでは、痛手が大きくなります。起業準備中にできる行動は、可能な限りトライして失敗パターンも体験しておかなければいけません。

 起業前のサラリーマンのうちにできることとしては、たとえば人脈づくりがあります。現在勤めている会社の取引先が起業後の顧客となる可能性があるならば、その担当者に対して事務的に接するのではなく、あなたの人間性を理解してもらい信頼を得られるように、突っ込んだ付き合いをするのです。時期をみて「半年後に独立する予定なので、そのときは取引していただけないでしょうか」と、話をするところまで持っていけるとベストです。

 起業したあとでなければできないと思えるようなこと、たとえばマーケティングなどについては、疑似体験をしておくことが有効です。勤務している会社の仕事で、新たな商品を売るためのマーケティングを企画する場などがあれば、その絶好のチャンスです。市場に対してどのように自社の商品を訴求すれば集客できるのか、といったことを考えて実践することは、あなたが起業後にマーケティングを行う場合に重要なスキルとなります。

 このように、起業前に実践できることは、できるだけすべてやっておくことが大切です。また、起業家に求められる欠かせないスキルは「行動力」です。起業家の中には、実際に起業してから「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」と焦るだけで、行動するどころかフリーズしてしまう人もいます。起業準備段階から、「思い立ったら、まず行動」ということを習慣にしておきましょう。


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起業は1冊のノートから始めなさい

独立したければ、まず1冊のノートを用意しなさい。なぜなら、うまくいっている起業家は、準備 過程を記録しているから。逆に、起業で失敗する人は、記録を残していないことがほとんど。成功する人はノートに何を書いているのかを中心に、起業のポイン トを抽出する。事業プラン、スケジュール、資金計画、マーケティングなど成功に導くためのノウハウ満載。

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