グローバルな環境で「イノベーション」に携わる者には、
イスラエルは外せない
私自身、イスラエルに興味を抱いたきっかけは、2004年ごろコーナーショットという銃口が曲がった銃を知ったことだ(私は軍事、武器オタクではない)。イスラエルの技術の面白さに着目を始め、前述のような事実を知ることとなった。年間400社以上生まれるハイテクスタートアップを2006年より追い始め、イスラエルのハイテク情報に特化したポータルサイトISRATECHを立ち上げた。
2012年春にはイスラエル拠点ができ、調査・コンサルティング・マッチング支援事業を行っている。
日本では、中東と聞けば、まず「地政学リスク」を不安視する方が多いだろうが、現地企業とのアライアンス方法はいくらでもある。また、こうしたリスクがある中、欧米の企業だけでなく、中国、韓国も既にイスラエルに触手を伸ばしている。Samsung社は2003年から進出を開始し、R&D拠点を設けた。今年7月には、Boxee社を新たに買収している。
日本も2011年、Softbank Capital社が Sequoia Capital社と共に、ソーシャル系広告技術 Taykey社へ投資、2013年8月、武田薬品工業が、Johnson & Johnson社や Orbimed社とコンソーシアムを創設するなど、大手エレクトニクス企業、通信企業だけでなく、製薬関連企業もイスラエル側とのアライアンスの動きを始めている。もはやITだけでなく、グローバルな環境で「イノベーション」に携わる者には、イスラエルは外せないものとなっている。