視聴率30%超えは計算通り!?
実は視聴者もメンタリズムされていた!
最後のひとつは、ドラマのストーリーではなく、演出方法に隠されていました。みなさんは『半沢直樹』が、ほかのドラマに比べて圧倒的に多いものが何か、おわかりでしょうか?
答えは、「寄り」のシーンです。そう、登場人物の顔がアップで映るシーンがとても多いのです。
心理学的には、「写真や画面に映っている顔の面積が増えれば増えるほど、それを見た人は映っている人物の内面的特徴に注目しやすくなる」と言われています。
例えば、同じ人物の「顔のアップ」と「全身」の2種類の写真を見せて、写真から受ける印象について比較してみると、
●顔のアップの写真を見せた場合
やさしそう、面倒見がよさそう、賢そうなど、内面に関する印象を上げた人が多かった。
●全身が写っている写真を見せた場合
スタイルがいい、おしゃれ、イケメンといった、外見的な特徴を上げた人が多かった。
という実験結果になったそうです。つまり、『半沢直樹』は、「寄り」のシーン(顔のアップ)を多用することで、視聴者に対して、より登場人物のキャラクターを印象付け、内面に注目させる(共感させる)ことに成功していると考えられます。
まさに、高視聴率の影にはテレビを使った大々的なメンタリズムが効果的に使われていた!のでしょう。
みなさんも、フェイスブックなどのプロフィール写真を選ぶ際、あまり外見に自信がないという人は、顔のアップ写真を選んで内面に注目してもらうようにしてはいかがでしょうか?