先日面接をした人事の仕事をしている33歳の方も、ある企業への志望理由として「国家プロジェクトを手がけていて、社会的な貢献度が高いから」と話していました。言っている内容には何の間違いもありませんが、これでは何のアピールにもなりません。
もし人事のプロなら、その観点から見た志望動機を述べるべきです。
「いまの会社ではこんな採用の仕方をしていますが、御社ではこういう意図で採用と配属を行っていると思われるので、よりレベルの高い採用業務ができると考えました」
「財務諸表などを拝見すると、御社が社員一人の採用にかけている予算はこのぐらいなので、より自分が理想的と考えている採用活動ができると思いました」
中途採用者の志望理由はこのように「自分にしか言えないこと」を心がけるべきです。プロポーズした相手から「なぜ私に?」と理由を問われたとき、「あなたは私の結婚相手の年齢としてちょうどよく、ルックスが良いから」と一般的な理由を並べても、決して相手の心には響きません。その人ならではの切り口と表現で伝えてこそ、はじめて相手の心に響く言葉となるのです。