参謀タイプを自称する人はご本人を冷静なタイプだと思っていても、実際は当事者意識が低いだけだったり、エネルギーレベルが低くかったり、「もっと意欲的に仕事しましょうよ!」と言いたくなるタイプが多いようです。しかし参謀というからには優秀な戦略家でなければならないうえに、大将をサポートするために自ら動く行動力が必須です。大将の横で文句を言っているだけの人は、どんな組織でも不要でしょう。
仮に本来の意味で参謀タイプであったとしても、面接では有利に働きません。企業が積極的に採用したいのは利益に直結する影響が高い仕事、すなわち売上を伸ばすかコストを減らす仕事なので、そこから遠い参謀タイプはあまり採用しないからです。企業のなかで参謀的な役割を果たしている人を見かけることはありますが、その人は利益に直結する仕事に取り組む中で社長の信頼を得て、徐々にそのポジションを獲得していったのです。
「昔から○○が好きだったので」
面接官をイラッとさせる幼稚な言葉と職業意識
30歳前後の若手に多いのが、志望理由として「昔から○○が好きだったので」という人です。たとえば出版社志望で未経験の人が志望理由を問われ、「昔から本が好きだったからです」と言うようなパターンです。
しかし、出版社に入りたい人の大半は本が好きなので、それは何の材料にもなりません。サブの志望理由として挙げるのは構わないのですが、「昔から○○が好きだったので……」をメインの志望理由にしてはいけません。
若手に多い言葉としては他に「デスクワークより人に接するのが好き」があります。営業職の面接などでこれが志望理由として挙げられるのですが、そう聞くと「次元の低いことを言っているな」と残念な気持ちになります。人と接するのが営業という仕事の目的ではありませんし、それが営業成績の決め手になるわけでもないからです。