貸借対照表から浮き上がる
問題点
また、営業利益率については、前期の第一~第三四半期(平成24年1月~9月期)が8%~9%で推移していたのに対し、当期は第一四半期~第三四半期(平成25年1月~9月)までで5%台前半と低迷しています。
なお、モスフードサービスの営業利益率については、前期の第三四半期(平成24年12月期)が3.44%であったのが、当期の第三四半期(平成25年12月期)では3.97%と改善しています。
日本マクドナルドの利益率低下について、ハッキリとした要因を探ることは困難ですが、貸借対照表を見ればいくつかヒントになりそうな要素が浮かんできます。
流動資産の部を見ると、棚卸資産残高にちょっとした異変があったことに気が付きます。前期の棚卸資産残高は年間を通じて11億円台で安定して推移しており、棚卸資産回転期間も0.045ヵ月近辺でほとんど変化がありませんでした。
ところが、当期の第二四半期で残高が13億3600万円に急増し、棚卸資産回転期間も0.06ヵ月に上昇しています。棚卸資産残高が急増した原因は不明ですが、需要予測の失敗など、在庫管理に何かしらのハプニングがあった可能性があります。