「うちの子は本を全然読まないんです。大丈夫でしょうか?」「どうしたら、子どもは本を読むようになりますか?」。こうした質問を何度も受けてきました。本日のテーマは「読書」です。子どもを本好きにさせるためのコツをお伝えします。

「子どもに本を選ばせる」のは、
なぜダメなのか?

「子どもを本好きにしたい」というお父さん、お母さんに話を聞いてみると、子どもと一緒に書店へ行って「どれでもいいから好きなのを1冊選びなさい」と子どもに選ばせるというケースをよく聞きます。

「子どもに本を選ばせる」のは決して悪い方法ではないのですが、このやり方だとどうしても、「選んだ1冊を必ず読まなければいけない」という雰囲気になりがちで、子どもに圧迫感を与えてしまいます。

 子どもが途中で本を放り出していたら「あなたが選んだ本なんだから、ちゃんと読みなさい!」と言いたくなってしまうわけです。しかし、読書というのは、そういうものではないと思います。

ちょっと書き出しを読んで、すぐにやめてしまうこともあれば、何年もしてから、その先が気になって再び読み直すということもあるのではないでしょうか。あるいは、表紙の絵が気に入って「面白そうだな」と思ってはみたけれど、読んでみたらつまらなかった、ということだって当然あるわけです。

 ところが、子どもに1冊を選ばせて「あなたが選んだ本」にしてしまうと、どうしても「それを必ず読まなければいけない」という雰囲気が強くなってしまいます。