「子どもがかわいくて、つい世話を焼いてしまうんです」「なかなか子離れできなくて……」。こんな声をよく聞きます。お気持ちはよくわかりますが、これが行き過ぎると、子どもの自主性が育たなくなってしまいます。親として、どんなことに注意を払い、子どもと接すればいいのでしょうか。

お父さん、お母さん。
こんなことをしていませんか?

村上綾一(むらかみ・りょういち)
理数系専門塾エルカミノ代表。お母さん・子ども・塾という3人4脚体制で、「子どもの自主性・学習への意欲」を育てることに注力。結果、御三家中学、筑波大学附属駒場中学、灘中学などの難関中学に、多くの教え子を合格させる。著書に『1日10分で大丈夫!「自分から勉強する子」が育つお母さんの習慣』(ダイヤモンド社)がある。

 こんな光景をよく目にします。塾で子どもにプリントを渡すと、そのプリントをぐしゃぐしゃにして鞄にしまう。そこに、お母さんがお迎えに来ると「せっかくもらったプリントをそんなぐしゃぐしゃにしたらダメでしょ!」と叱るわけです。

 もちろん、ここまではとても正しい対応です。

 ところが、お母さんの中には「ぐしゃぐしゃにしたらダメでしょ!」と言いながら、せっせとお母さん自身がプリントをきれいに直してしまう人がいるのです。

 そんな場面を見かけたら、私は「お母さん、直すのは本人にやらせてください」と言うようにしています。

 なぜなら、この「なんでもかんでも親がやってしまう」というのは、子どもの自立を妨げてしまうからです。別の例をご紹介します。