会社という枠組みは、
もう古いかもしれない
杉本 本にも書いたように、僕自身は前の会社を潰してたくさんの方に迷惑を掛けました。その十字架は一生背負っていかなきゃいけないと思っています。堀江さんも「ゼロ」になる経験をして、リスタートについてはどう思いますか?
堀江 会社が潰れるのは大変なことだけど、うまくいかなくなったらリセットしたほうがいいとも思いますね。繰り返しになるけど、僕にとって会社はやりたいことをやるための装置なんで、愛着とかないんですよ。
杉本 そのあたり、堀江さんははっきりしてますもんね。
堀江 だって、やりたいことを実現していけるなら、別に会社じゃなくてもいいんだよ。最近僕も始めた「サロン」(ネット上の会員制コミュニケーション組織)もそうだし、ラインのグループでもいいと思う。
杉本 なるほど、僕の場合は会社という組織で、社員と一緒に自己実現を目指しているわけですけど、成長意欲を共有できる人が集まるなら方法論はたくさんあるということですね。
堀江 そうだね。方法論として、株式会社っていうのはもう古いのかも知れないとも思う。たとえば、どこかのブラック企業で、バイトが組合作るとか。待遇に文句あるなら、バイトなんか辞めればいいじゃんと思うよね。ほかにいくらでもバイト先なんてあるんだからさ。ライブドアにしても、事件の後でコンプライアンスがすごく強化されて、残業代を遡って支給するとかしてて。あれこれ考えると、使えない社員に毎月何十万も払うのはバカらしいと思うんですよ。
杉本 会社組織の限界ともいえますね。
堀江 だから、会費を払ってフランチャイジーになって、成功報酬でもいいわけでしょ。株式会社という「箱」の価値はあるだろうけど、そこに従業員をたくさん雇用するっていう、雇用関係が古くなってきているんだろうね。
編集部 そんな堀江さんと杉本さんが、一緒に事業を立ち上げたという話も聞きました。
杉本 そうなんです。まだ詳細はお話しできないんですけど、このビジネスモデルは面白いと思っています。
堀江 あれ、まだ話せないんだ?
杉本 はい。一応、私が長く身を置いている不動産のビジネスなので。これはまだ公にしないほうがいいと思います。
堀江 僕は「アイデアになんて価値はない」と思ってるから、基本的に思いついたビジネスモデルは話してしまうタイプなんだけどね。
杉本 ともあれ、堀江さんと一緒に作った会社で、社会になにがしかのイノベーションを起こせるといいなと思っています
編集部 新しいビジネスの話を伺えなかったのは残念ですが、これからも、お二人のますますの活躍に期待しています。
杉本 ありがとうございます。楽しかったです。
堀江 ありがとうございました。
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