誰かを幸せにすること。これは「経済」の原則にも合致した考えになります。

 もともと「経済」の語源は、中国の古典に登場する「経世済民」という言葉にあります。そして経世済民とは「世をおさめ、民をすくう」こと。つまり経済とは、商売の言葉であるより先に、社会のあり方を問う言葉であり、人々の幸福を問う言葉なのです。

 私は「いかによく生き、いかによく死ぬか」を支援する医療こそが、ほんとうの経世済民であり、経済であると確信しています。そして医療こそが、21世紀の日本の基幹産業だと考えています。

 自分は医療者の一員なのだという意識を持つこと。

 そして、よりよい医療(いかによく生き、いかによく死ぬか)を実現するために、なにができるか考えること。自分の仕事が誰を幸せにしているか、真剣に考えること。これを指針として生きていけば、大きく道を誤ることはないはずです。

 私が『あなたの仕事は「誰を」幸せにするか?』で述べる改革は、医療の改革であり、古い常識を打ち砕く、みなさん一人ひとりの意識改革であり、生き方、働き方の改革でもあります。

本書を通じて、志を同じくする方がひとりでも多く現れることを願ってやみません。


【新刊のお知らせ!】

医療業界最大の変革者が、
改革を目指すあらゆる人に贈る決起の書!

北原茂実
あなたの仕事は「誰を」幸せにするか?

【内容紹介】

日本で「新しい成功事例」をつくれるのは<br />いまや医療産業しかない!北原茂実 著、定価(本体1400円+税)、46判並製、232ページ、ISBN:978-4-478-02770-7

日本の医療業界で全く新たなビジネスモデルを生み出し、「唯一にして最大の成長産業、それは医療だ」と断言する北原茂美氏が、自らの思考法とビジネス哲学を語り尽くす。

自身の経営する医療法人が行う「地域通貨による診療」「医療法人の株式会社化」などが、なぜ「人を幸せにし」「業界や社会を変える」ことにつながるのかを深く掘り下げ、さらには、現在38.5兆円規模の医療産業を60兆円に成長させるシナリオを示す。

今まで「聖職」とされてきた医療の常識をはるかに飛び越え、ビジネスとして、産業として医療をとらえる北原氏の熱い信念に満ちた書!!

【本書の主な目次】
はじめに
第1章 日本を襲う「2030年問題」
第2章 善意では、社会は1ミリも動かない
第3章 ドミノの「最初の1枚」を倒す
第4章 「リバース・イノベーション」で社会を変える
終章 「経世済民」のために働く

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