なぜ、朝一番の掃除が
落ちこぼれ集団を「日本初の集団」に変えたのか?

 私が武蔵野の社長に就任した1989年当時の武蔵野には、とてもユニークな社員がいました。

 アロハシャツにバミューダパンツで出社する社員。営業車に乗ってサーフィンに出かける社員。会社のお金をチョロまかす不正社員。暴走族の特攻隊長だった社員……。

 武蔵野は、いつつぶれてもおかしくない状態でした。

 しかし、現在の武蔵野は、日本経営品質賞を二度受賞(2000年度と2010年度、同一組織が二度受賞するのは賞の創設以来「日本初」)するなど、優良企業として評価されています。

 落ちこぼれ集団だった武蔵野が変われたのは、

「環境整備を重要な経営戦略としてとらえ、全社を挙げて取り組んできた」

 からにほかなりません。

「環境整備」7つのメリット

「たかが掃除」と、あなどってはいけません。

「朝一番の掃除」=「環境整備」こそ、経営を支える土台であり、原理原則です。

「環境整備」は、V字回復の切り札として、はかりしれないほど大きな「7つのメリット」をもたらしてくれます。

【環境整備の7つのメリット】
◆1.社員と社長の価値観がそろう
2.「やってはいけない仕事」が一目でわかる
3.小さく弱い会社こそ、強力な武器になる
4.無駄な残業がゼロになる
5.女性パート&アルバイト、契約社員が一番の戦力になる
6.在庫が激減し、資金繰りが劇的に改善する
7.社内がキレイになり、従業員が急成長する

 人材を鍛え、組織を改善し、高収益体質をつくるうえで、「環境整備」ほど効果的なしくみはありません。

 では、どうして、掃除をするだけで会社が成長するのか……。
 掃除と「環境整備」は、何が違うのか……。

 次回は、そうした疑問にお答えしたいと思います。

<著者プロフィール>
小山 昇(こやま・のぼる)
株式会社武蔵野代表取締役社長。1948年生まれ。「大卒は2人だけ、それなりの人材しか集まらなかった落ちこぼれ集団」を優良企業に育て、「12年連続増収増益」を達成。日本で初めて、「日本経営品質賞」を二度受賞(2000年度、2010年度)。2001年から同社の経営のしくみを紹介する「経営サポート事業」を展開し、業種横断的に500社以上の会員企業を指導。指導企業のうち「5社に1社は過去最高益」「13年連続倒産企業ゼロ」を達成。
2004年から「1日30万円のかばん持ち」制度を創設。小山昇のかばん持ちをすることで、現場で体感する経営者を日々育成中。現在、約70社・1年半待ちの人気ぶり。
そのほか、「実践経営塾」「実践幹部塾」「経営計画書セミナー」など、全国各地で年間240回の講演・セミナーを開催。現場の叡智が詰まった内容は、全国各地から「今日から仕事に役立つ」と現場見学会参加者があとをたたない。机上の空論は一切なし! 実務中心の内容が口コミを呼んでいる。おもな著書に、『強い会社の教科書』『朝30分の掃除から儲かる会社に変わる』(以上、ダイヤモンド社)、『無担保で16億円借りる小山昇の“実践”銀行交渉術』(あさ出版)、『増補改訂版 仕事ができる人の心得』(阪急コミュニケーションズ)など多数。
 

【ダイヤモンド社書籍編集部からのお知らせ】

『【決定版】朝一番の掃除で、あなたの会社が儲かる!』

小山 昇:著
価格(本体):¥ 1,600
発行年月: 2014年9月
判型/造本:46並製 ISBN:978-4-478-02779-0

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&13年連続「倒産ゼロ」!
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“経営のカリスマ”小山昇の決定版&代表作!

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