経営 X 人事

年功序列のおじさん的社会が組織の活力を失わせる

応援してやる気を引き出す
「チアリーダー」に

 ご存じの通り、年功序列が、終身雇用・労働組合と共に「三種の神器」と呼ばれ、日本企業の成功の要因だった時代もありました。それは、“追いつけ追い越せ”を掛け声に、欧米の後を追っていた時代のこと。その頃は、人を元気にさせることよりも、制度やルールに則って人を画一的に管理するほうが効率的に成果を上げられたのです。

 しかし、時代は変わりました。

 先を行く企業の真似をすればいい時代は終わり、新しい価値を自分たちで創造しなければならなくなりました。また組織の構成員も、日本人男性だけでなく、女性もいれば外国人もいるようになりました。

 さらに、ビジネスのあり方も変わり、ひたすら成長を求めて、業績さえ伸ばせばよいという旧来の姿勢を見直すことが求められるようになってきました。

 このように社会の環境が変わる中、過去の価値観に縛られていては、グローバルな競争で勝つことはできません。

 多様な価値観や異なるバックグラウンドを持った人たちが、コンプライアンスや地球環境問題などに配慮しながら、前向きに仕事に取り組み、きっちりと成果を上げていくためには、それぞれの人が自分で考え、何をすべきかを判断しながら、正しい対応ができる環境をつくらなければなりません。

 そのために人事は「戦略人事」として、制度やルールで人を支配する「ポリスマン」ではなく、みんなを応援してやる気を引き出す「チアリーダー」になる必要があるのです。

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八木洋介

1955年生まれ、京都大学卒業。1980年日本鋼管(NKK、現JFEスチール)に入社。人事などを歴任し、1999年から13年間はGEに勤務。複数のビジネスにおいて日本およびアジアの人事責任者を歴任。2012年4月より現職。著書に金井壽宏氏(神戸大学教授)との共著『戦略人事のビジョン 制度で縛るな、ストーリーを語れ』(光文社)がある。


勝つ組織をつくるための戦略人事塾

NKKやGEで人事の要職を歴任し、現在はLIXILグループで執行役および人事の責任者を担う八木洋介氏が、経営に資する「戦略部門としての人事」とは何かを解説する。

「勝つ組織をつくるための戦略人事塾」

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