銀行・投資家からではなく、志に共感した人々からお金を集める仕組みが、クラウドファンディング。日米のクラウドファンディング事情に詳しい著者が、資金調達に成功した人々に徹底取材。クラウドファンディングを成功させるための「完全ノウハウ」を公開する。
クラウドファンディングがより多くの方に届くように、もっと短い呼び名が必要だと思いました。そこで、講演や連載でも、略して「クラファン」と呼ぶことにします。

クラウドファンディングの
「支援者の1/3の法則」とは?

 世界大手クラファンサイト「インディーゴーゴー」のCEOであるスラヴァ・ルービンさんは、2013年9月に開催された講演で以下のような話をしています。

「私たちは、1/3、1/3、1/3という考えが好きです。インディーゴーゴーはあなたの成し逐げたいことを倍増することができます。もし、ご自身で0ドルしか集められなければ、インディーゴーゴーはゼロ倍しかできません。まず、少なくとも金額の1/3は『自分のネットワークを通じて』自力で集める必要があります。次の1/3はあなたのネットワークの友達を通じて集まることが多い。そして、最後の1/3をインディーゴーゴーが見つけてくるのが平均的です」

 要するに、「最低1/3は自分の直接の友人知人からお金を集めなくてはいけない」ということです。

 これは「インディーゴーゴー」で過去数年のデータから集められた数字によるものです。実際これは、「インディーゴーゴー」だけではなく、クラファンサイト全般によく当てはまってきます。

 これまでに私はたくさんのクラファンの実行者に取材してきました。その際に、「自分で集めたお金は全体の何パーセントですか」と聞くようにしています。この比率はクラファンを成功させるために、とても重要な要素となってきています。

 私のアンケートの結果をみても、プロジェクト資金の大小に関わらず、成功しているプロジェクトは「最低30%以上の資金は自分の直接の知人から集めている」というデータがとれています。

最低1/3は、自分の直接の友人知人からお金を集めなくてはいけない