「人並み」意識をいかに刺激するか?
そこで、人並みをどう理解させるかです。動機づけの具体的な方法となります。
「君は、まだこの仕事ができないが、他の人はもうやっているよ。そろそろ覚えてできるようになってほしいね」
こう部下に言ってはどうでしょうか。
あるいは、こう言ってもよいでしょう。
「もうこの仕事は、君がやってもいい頃じゃないかな。これまでは、新人2年目にはだいたいできていた。君も2年目だね。やり方を教えるからやってごらん」
これまでの実例を伝えればよいと思います。過去の例を示せば、自分も人並みになりたいと意欲を持つでしょう。
さらに、もうひとつ動機づけとなる手がかりがあります。それは人から悪く思われたくない、あるいは迷惑をかけたくないという心理です。これも、最近の部下には強く響きます。
「この仕事は、そろそろ君に覚えてもらわないと先輩たちに負担がかかってたいへんだ。まだ覚えられないのかと悪く思われないようにしよう。だから頑張って覚えようよ」
「君はまだ、この仕事ができないので、周りに迷惑がかかっている。頑張って速くできるようにしなさい」
こうした動機づけは、部下にとって強烈に響きます。真剣になるし、人一倍頑張る人が多いのです。
部下の戦力化は、このような動機づけの手がかりをつかんでおこないましょう。