トップセールスが持っている
3つの力とは?

「第4の顧客」を攻略すべき理由は、単純にマーケットとして大きいだけではありません。「第4の顧客の攻略法は、すべての顧客に応用できる」からです。

 クロージングからもっとも遠い位置にいる「第4の顧客」を攻略できれば、「第1の顧客」にも、「第2の顧客」にも「第3の顧客」にも臆せずに接することができます。

「第4の顧客」の攻略には、次の3つの力が欠かせません。
(1)ニーズを引き出す
(2)商品・サービスへの興味を高める
(3)『選び方』を伝える

 まず、お客さまからのヒアリングと情報提供を通して、お客さまの状況を確認しなければいけません。「買いたい気持ちがどれくらいあるのか?」「どのような価値観を持っているのか?」「何に対して不安を持っているのか?」「4つのタイプのどこに属しているのか?」などを確認します。その上で、お客さまに「新しい情報」や「新しい気づき」を与えるのです。お客さま自身も気づいていない潜在ニーズの発見とともに、お客さまとの関係性を築くことが狙いです。これが1つ目の力、「ニーズを引き出す」です。

 潜在ニーズが見えてきたところで、「買ったときのメリット」や「買わなかったときのデメリット」を伝え、小さなニーズをどんどん膨らませていきます。これが2つ目の力、「商品・サービスへの興味を高める」です。

 ニーズが高まり、お客さまが購入を本格的に検討しはじめたところで、自社商品と他社商品の違いを伝えます。「何を買えばいいのか?」「どの商品を選べばいいのか」などの判断基準、つまり、「お客さまにとってのベストな選択」をプロの視点から伝えるのです。これが3つ目の力、「『選び方』を伝える」です。

 トップセールスは「ニーズを引き出す」「商品・サービスへの興味を高める」「『選び方』を伝える」という3つの切り口を組み合わせた営業活動により、「いいお客さま」が自然と集まってくる流れをつくっているわけです。